軟条の多いカワハギ
皮剝
Threadsail filefish
Stephanolepis cirrhifer
撮影地:静岡県伊東市
  

外見から雌雄がわからない魚はたくさんいますが、カワハギの雌雄は背鰭を見ればわかります。雄は背鰭の前から2番目の骨(軟条)が糸の様に長く伸び、雌は伸びません。通常は第二軟条のみが長く伸びるので1本なのですが、今回出会ったカワハギは3本でした。よく見ると、第二軟条が枝分かれして3本になっているようです。一度ちぎれてから再生するときに何かあったのかもしれません。 カワハギは雄が縄張りを守る習性のある魚で、巡回しながらよそ者の雄を排除します。カワハギが軟条の長さを見て雄雌の判断をしているのかどうかは微妙ですが、もしそうだとすれば雄の証が3本もある雄に出会ったら迷わず逃げるでしょう。体も大きく軟条3本のこの雄カワハギは、きっと強いに違いありません。