クサフグの産卵
草河豚
Grass puffer
Takifugu niphobles
撮影地:静岡県伊東市 7月
  

海岸に打ち上がってしまって助けを求めている様に見えます。イルカが海岸に座礁してしまう事例
を思い浮かべますが、これは正しい産卵行動ですので助けてはいけません。それにしても、水のな
いところまで上がってきて「さすがにもう戻れないんじゃないか」という個体もいますが、実は満潮の
少し前に岸に上がっていているので、しばらくすると潮が満ちて海に帰ることができます。取り残され
て死んでしまうクサフグは1尾もいません。  メスはなるべく海ではないところで産卵をしたがるよう
です。海中生物に卵を食べられてしまわない様にということでしょうが、呼吸もできない世界に「上陸
する」という究極の選択には驚くばかりです。オスはギリギリの波打ち際で放精し、白濁した海水が波
で卵に到達すると受精します。