サファリナ(カイアシ類)
Sapphirina sp
撮影地:静岡県伊東市 水深5m
  

潜水中、数ミリの青く光る物体が目の前に現れることがあります。平らに見えるので剥がれたての
イワシのうろこかと思ってしまいますが、カイアシ類のサファリナというプランクトンです。見事な青な
ので、学名のサファリナ(Sapphirina)は宝石のサファイアが由来だそうです。
美しいサファリナは、目の前で見ようと手を差し出すと、ふっと消えます。目を凝らして辺りを見回す
と、少し離れたところで輝いています。また近づくとふっと消え… まるで攻殻機動隊の光学迷彩です。
サファリナの色合いは着色ではなく、構造色というものだそうで、見る角度によって色は変わるらし
いのですが、近寄ると消える様子はサファリナが自分でコントロールしている様にしか思えません。
よく見ればうっすらと半透明な姿を確認できますが、そこにいると信じていないと見えません。また、
表層近くにいることが多く、地に足のつかない水中で数ミリの忍者を追うのは至難の技です。