ウミエラ
海鰓
Sea Pen
Pennatuloidea
撮影地:静岡県沼津市
  

ウミエラはイソギンチャクやサンゴ、クラゲと同じ刺胞動物のグループになる生き物です。やや深く
暗い砂地の海底に棲み、長い棒のような体から羽のような触手を出し、流れてくる餌をキャッチし
ます。 触手は収納可能で、収納すると真ん中の細い棒になってしまうので海のペン(羽ペン)と海
外では呼ばれているようです。本体も収縮可能で、完全に砂に潜ったり移動したりすることもでき
ます。
何も考えていない生物のようですが、触手を出すときは潮流の上流を向いて流れてくる餌をキャッ
チしやすいようにしています。また、若干左右に振れているのは流れに翻弄されているのではなく、
わざと振ってより餌をキャッチしているように見えます。  紫の触手が綺麗なヤナギウミエラは、背中
に羽を背負って舞台で歌う宝塚スターに見えます。すると、後半のウミエラは地味なので、宝塚でい
う「生徒」さんでしょうか。宝塚ではスターほど羽が長いそうですので、もしかしたらもっと凄いトップス
ターがひっそりと、人間は誰もいない海底で歌っているのかもしれないと思うと、深く暗い砂地が楽し
みになります。