海底の岩肌にひときわ目立つ綺麗な花は、実は花ではなくカンザシゴカイ科の動物で、花に見え
る部分は鰓冠という鰓の部分です。花からは岩に張り付く茎のようなものが伸びますが、ゴカイが
自分で作った巣の管です。 カンザシゴカイ科は鰓冠を引っ込ませた時に入り口を蓋で塞ぐのが特
徴ですが、オオナガレカンザシには蓋がないので「カンザシを流してしまった」ということで大流れ
カンザシという名前になっているそうです。 　鰓冠は呼吸の他にプランクトンを捕まえる役目を持っ
ています。植物の花ですと美しくして虫を引き寄せたりしますが、オオナガレカンザシの美しさはプラ
ンクトンの捕食の向上とは関係ないようです。