ソメンヤドカリとベニヒモイソギンチャク
粗面宿借
Anemone hermit crab
Dardanus pedunculatus
紅紐磯巾着
Calliactis polypus
撮影地:静岡県伊東市
  

ソメンヤドカリは宿にしている貝殻にベニヒモイソギンチャクというヤドカリ類に特化したイソギンチャクを付けています。刺胞毒のあるイソギンチャクで武装することにより外敵が近づかないようにし、イソギンチャクは移動することができ、ヤドカリの食べ残しなどを得ることができるという共生関係です。 ベニヒモイソギンチャクが危険を感じるとピンク色の槍糸という紐状の物体を出します。槍糸にも刺胞毒があり、魚は容易に近づくことができません。 人が貝からイソギンチャクを外すことはできませんが、ソメンヤドカリが引越する時は簡単に外れて引っ越し先に移動することができます。 ピンクの槍糸を出すタイミングも、ビビりなソメンヤドカリだと槍糸もすぐに出て、根性のあるソメンヤドカリだと槍糸はなかなか出ないという関係があるようにも感じられ、ソメンヤドカリとベニヒモイソギンチャクの関係は人間にはわからない意思疎通があるような感じがします。