概要
撮影地: 静岡県伊東市 水深4m
- コーデック:H264-MPEG4AVC
- 解像度:1920x1080
- フレームレート:59.94
- 長さ:3分58秒
- サイズ:1.1GB
分類・分布
棘皮動物門 > ナマコ綱 > 楯手目 > クロナマコ科 > クロナマコ属 > トラフナマコ
三浦半島以南、紅海、フィリピン、オーストラリア、サモア、タヒチ、ニューカレドニア、グアム、中国、台湾特徴・雑学
キュビエ器官は、楯手目のナマコに見られる防御器官です。中空の細い糸状で、呼吸樹と呼ばれる体内の呼吸器官から、約600本のキュビエが作り出され、普段は体内に格納されています。
危険を感じると体内に海水を貯め込んで圧縮し、細長い風船を膨らますかのようにキュビエの糸の内側へと送り込むことで、キュビエが勢いよく肛門から伸びて出ます。
この際、体内にあった状態からは、約20倍の長さに伸びます。
放出されたキュビエの表面の細胞は伸びることで壊れ、その内側の粘着物質が露出して捕食者に絡みつきます。放出しきったキュビエは肛門側で切断されます。
キュビエの再生産には、2週間から3週間かかると言われていますが、一回の放出は10本から20本なので、キュビエ切れになることは無いと考えられています。
食・利用
トラフナマコを食用にするという資料は見つかりませんが、トラフナマコを含むナマコ類やヒトデ類に含まれる ガングリオキシド成分などを、抗がん剤やアルツハイマー病、パーキンソン病などの治療改善薬の素材とする研究が進められています。
毒・危険性
サポニンの一種である毒素である、ホロツリン(holothurin)を含むため生では食べられません。
ホロツリンは1961年に山内氏により発見された物質で、クロナマコ属の学名であるHolothuriaから命名されています。
参考資料
- 国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)BISMaL ▶ 見る
- ナマコガイドブック 阪急コミュニケーションズ
- Constituents of Holothuroidea.9.Isolation and Structure of a New Ganglioside Molecular Species from the Sea Cucumber Holothuria pervicax
Chemical & Pharmaceutical Bulletin (Tokyo)、2000年1月、Vol.48(1)
K.Yamada, Y.Harada, T.Miyamoto, R.Isobe, R.Higuchi ▶ 読む - 医薬素材としての棘皮動物ナマコ類のスフィンゴ糖脂質成分に関する創薬化学的研究 山田耕史(2002) ▶ 読む
- A New Triterpenoid Sapogenin of Animal Origin (Sea Cucumber)
Nature(1961年Vol.191) Takao Matsuno & Toshihiko Yamanouchi ▶ 読む