概要
撮影地: 静岡県沼津市 水深12メートル
- コーデック:H264-MPEG4AVC
- 解像度:1920x1080
- フレームレート:59.94
- 長さ:1分39秒
- サイズ:474MB
- (SAMPLE動画は1280☓720です)
分類・分布
軟体動物門 > 腹足綱 > 吸腔目 > エゾバイ科 > Phos属 > トクサバイ
房総半島以南、インド洋・西太平洋
特徴・雑学
トクサバイは細長い殻に、発達した螺肋が重層的にめぐる巻貝です。象の鼻のように伸びる水管で周囲の水を取り込むとともに、匂い(化学情報)を感知して死骸を探し当てます。
死んだ魚などの有機物を食べるスカベンジャー(死肉食者)として働き、海底での有機物の分解と栄養の再循環に関与しています。
摂餌時には吻(proboscis)を伸ばし、軟組織を削るように摂食します。砂に半ば潜りつつ水管だけを出して探索する様子が観察されることがあります。
こうしたスカベンジングは、海底での有機物滞留を軽減し、栄養や炭素の流れ(炭素フラックス)を支える役割を果たすと考えられています。
関連動画:死んだサルパを食べる巻貝
関連動画:死んだウツボを食べるイボニシ
食・利用
一般的な食用としての利用例は知られていません。
毒・危険性
食用としての毒性は未確認です。
参考資料
- JAMSTEC BISMaL(生物多様性データベース)
▶ 見る - 日本近海産貝類図鑑
東海大学出版社
奥谷喬司編
- Role of scavengers in marine ecosystems: Introduction
(海洋生態系におけるスカベンジャーの役割)
King N.J., Bailey D.M., Priede I.G.
Marine Ecology Progress Series Vol. 350(2007)DOI:10.3354/meps07186
▶ 見る - Scavenging behavior by Phyllonotus oculatus (Gastropoda: Muricidae) in a South Atlantic reef
(南大西洋のリーフにおけるイボニシ科巻貝 Phyllonotus oculatus のスカベンジ行動) G.F.de Carvalho-Souza,E.González-Ortegón
Marine Biodiversity, Volume 52, Article number 60, 2022 DOI:10.1007/s12526-022-01300-5
▶ 見る