ウスユキミノ

粘着触手で泳ぐ二枚貝

Limaria hirasei

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概要

ウスユキミノはミノガイ科の二枚貝で、オレンジ色の触手(外套膜)がよく目立ちます。 普段は岩の下や石のすき間などに隠れていることが多い一方、危険を感じると触手を広げて泳いで逃げることがあります。 触手には粘着性があり、うっかり触れると手に付いて取れにくい場合があります。

分類・分布

【分類】軟体動物門 > 二枚貝綱 > ミノガイ目 > ミノガイ科 > Limaria属 > ウスユキミノ

房総半島から九州。水深50m以浅の岩礫底。

特徴・雑学

砂地と岩場の中間の様な海底にある岩を起こすと、その下に隠れていることが多く、普段から表面に出ている貝ではありません。 外套膜の延長であるオレンジ色の触手を大きく広げ、とても目立つ見た目をしています。 危険を感じると泳いで逃げ、岩の隙間の暗がりに潜り込もうとします。 触手は粘着性があり、触れると手に付いて取れにくかったり、千切れてしまうことがあります。

【選択的な粘着】
ミノガイ科の触手は、ムチン系糖タンパク質を含む特殊な粘液を分泌しており、非常に興味深い選択的粘着性を持っています。 この粘液は、魚などの生体(有機物)には強力に付着しますが、岩石や自身の貝殻といった無機質には付着しないという性質があります。 そのため、泳いで移動する際に岩場に張り付いてしまうことはありません。
一方で、外敵である魚などが接触すると、触手は瞬時に相手に付着します。 ミノガイはそのまま触手を「自切」して切り離すことで、敵の体に触手を残し、不快感やダメージを持続させるのです。
実際の観察においても、人の手で触れると触手はぴたっと吸い付き、すぐに千切れてしまいますが、金属棒などの無機物で触れても付着することはありません。 なお、自切によって失われた触手は、その後に再生する能力も備えています。

食・利用

食用として一般に流通する貝ではありません。

毒・危険性

人に危害のある刺胞や毒の報告はありません。

飛ぶように泳ぐことのできるツキヒガイ

参考資料

  • JAMSTEC BISMaL(分類情報)
    ▶ 見る
  • 日本近海産貝類図鑑・奥谷喬司編著・東海大学出版社
  • The structure and function of adhesive gels from invertebrates
    (無脊椎動物における接着性ゲルの構造と機能)
    Andrew M. Smith
    Integrative and Comparative Biology Volume42,Issue6,Pages1164-1171(2002)
    https://doi.org/10.1093/icb/42.6.1164
    ▶ 見る