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キリンミノ
麒麟蓑
Zebra turkeyfish
Dendrochirus zebra
撮影地:静岡県伊東市
  
キリンミノは様々な手段で身を守っています。シマウマの様に美しい縞模様は動かなければ風景に溶け込む素晴らしいカムフラージュです。縞模様は眼球にも通っていますが、眼球の位置を特定されにくくすることで、急所である頭部がどこなのかをわかりにくくしています。 大きな胸鰭は敵が接近したときに開くと威嚇の効果があります。さらに眼状紋という丸い模様は眼を表現していると言われ、接近した敵に「こんなに大きな奴なら攻撃はやめよう」と勘違いさせたり、急所の頭部ではなく眼状紋部分を攻撃させることで致命傷を避ける効果があるとされています。眼状紋は子供のころにはあっても、成魚になると消えることがよくあります。さらに、眼状紋の上部には、強力なタンパク質毒を持つ長くて鋭い背鰭があります。眼状紋に向かって口を広げた捕食者は、強烈な痛みに襲われることになります。強力な毒棘は背鰭のみで腹側にはありません。キリンミノは無防備な腹側から襲われないよう、またカムフラージュを有効に使うために海底を這うように生活しています。 大きな胸鰭を開きながらゆっくりと泳ぐ美しい姿は、防御を有効に使うという理由があったようです。
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スガ・マリンメカニック合同会社/アクアティック・プロ