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産卵中にウツボに喰われるクサフグ
草河豚
Takifugu niphobles
空穂
Brutal moray
Gymnothorax kidako
撮影地:静岡県伊東市 7月
  
クサフグは岸に打ち上がるようにして放卵、放精をする魚です。「もう海に戻れなくなるのでは?」と心配になる程に自ら座礁して放精放卵するのですが、それを察知してウツボがフサフグを襲いに来ます。陸に上がって自由に動けなくなったクサフグを狙いすまし、自らも上陸して襲うのですが、ウツボにとって短時間の上陸はさほど苦ではありません。クサフグは膨らんで抵抗しますが、ウツボは強引に海へ引きずり込み、消えていきます。
クサフグの産卵時にウツボが捕食に来るのは稀に観察されるようですが、最近の研究では、ウツボはフグ毒のテトロドトキシンに耐性があるのではないか、という研究報告があるようです。 そもそもフグの体からテトロドトキシンが生成されるわけではなく、食べるものに含まれているテトロドトキシンを蓄積することでフグは毒のある魚になります。しかしながら、フグがなぜテトロドトキシンの毒で死ぬことなく、体内に蓄積するのかは、どうもわかっていないようです。
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